先日、華々しく発表したKDDIのFAXサービス
これが思いの外「ダメ」である事が分かってきました。
サービスの内容を他社比較のためにいわゆる「ネガティブキャンペーン」で自社の優位性を出させる為の事にもかかわらず、一番使えない会社にノミネートされる事は本末転倒と言えることでしょうか。
KDDIのFAXサービスはいわゆる050ネットワークを応用した技術となり、ファクスプロトコル(通信上の取り決め・FAX通信14400bps)+留守番電話(?)が付いているこのサービスがいわゆる「ペーパレス時代」に最適と言うが、どこまで最適か?といえば
まず
<1>050から発信出来る番号にしか着信は出来ない
(いわゆる020や0077などといった番号)には通信として利用が出来ない
これは、他社のサービスも差異は無いので、問題は無い
<2>FAXサービスなのに何故留守電機能が付いてあるのか?
ファクスの文字と留守電の音声はどちらもデジタルデータとして使えるからと言うのが理由という
(ついでとはいえ、用途はあるのだろうか?)
<3>送信する方法が「ウェブサイトにログインしなければ利用できない」点
この点は、一部の方はご存じと思うがシステム開発のエンジンとして今回契約を検討していた私にとって、相当な痛手である。
iFAXが約30円前後、ISP型だと50円、それからするとKDDIの15円というのは非常に半値以下という価値を持っている
しかし、outlook expressといったアプリケーションからは、利用出来ない事を考えると
使い勝手は非常に悪い
その上で初期費用1000円、月額950円を払う価値があるか?と問われると
正直疑問が残る
送信専用としても使えず
かといって、受信用として見れば、月額がかからないD-FAXが便利
しかし、NTT光フレッツに契約すれば、追加番号+FAX転送サービス(各100円、合計200円)で利用出来る事を考えれば、KDDIのサービスに関するアドバンテージはきわめて0に等しい
送信はiFAX、受信はFAX転送(D-FAXは020系なので送信不可の回線が多い)事から、この二つを契約するだけでほぼ充足する事は事実ではないか
もっとも、DFAXに至っては、回線契約料に2625円と有料化された事、020と言う番号帯の関係からも、送信に制約がある事など
どれをとっても決してプラスとは言えず、050系のファクス番号は050のIP電話と併用する事で、これからのオフィス形態として理想系とも言えるのは事実だろう。
050系に匹敵するサービスは、通話料無料の0120しか用意されていない。
現在のIT企業が軒並み連絡先を050に移行するケースが増えている
ファクス番号も050にして使っている企業も目立つが、正直なところ
別事業として050電話と050ファクスにする事は異論は無い
しかし、長崎県南島原市の様に代表回線以下すべて050で構成している自治体も存在するのが事実だ。
これは、「部門間の電話を無料」にすることが目的であり、地元民の事などはみじんも考えていない、無責任な自治体だと感じている。
私の会社では050ファクスは便利だと分かっていても手が出せない
もし、導入を検討するならば営業時間外は050の番号にファクスか留守電を入れるようにする事しか使用用途はないだろう。
もっとも、留守電+ファクス用に月1000円近く払うなら、留守電機能付きファクスを買ってつないだ方がよっぽどマシで、ペーパーレス時代と謳っている本サービスが本来の目的として使われているのか?甚だ疑問でならない
今後競合とサービス争いをするならば
同等なサービスを提供できる企業の比較をしっかりするべきで
iFAXより不便でDFAXの様な手軽さも無いでは、どっちつかずと言われても仕方ない。
一番収益として取れるとすれば「ASP」として組み入れられる様なエンジンが他社に先駆け価格面で有利ならすぐにでも利用したい
今回の発表はもとより、先般から発表されたガンガンメールやauBOX等、近年KDDIが発表するサービスは何かと欠点が多い
ニーズがずれている?ように感じるのは私からみた率直な感想であり
他社のネガティブキャンペーンをする前に、他社が出来るサービス・機能・価格はすべてクリアした上で、投入頂きたい。
非常に残念である