今日は、6個で500円と書いた看板を眺めながら、朝の島原出張に向かった。
帰り道にもまだ、看板が出ていた。
私は6個で500円の桃は産直だから安いんだ。と思い車を止めた。
「ああ、人気なんだ」と思いつつ期待を込めて行ってみた。
私は試食の桃を一口食べたのだが、はっきり言って「不味い」。
販売の人は、今が旬だと言うが、後味の悪い果物は悪いものの典型であることは、祖父が枇杷(びわ)を作っていた時から知っている話である。
果物にしろ何にしろ、「食べ頃」といった「タイミング」がある。
特にわかりやすいのが、「バナナ」である。
収穫の段階のバナナは本当に青い状態(ここで言う青いとはまだ、濃い緑のことを指す)で、店頭に並ぶ黄色の状態ではないという。
http://www.banana.co.jp/basic/import/process.html
店頭に並ぶ時点では、熟成して食べ頃にしてある訳で、桃だって「今が食べ頃」を用意すべきじゃないか?というのは正直なところである。
私は果物が大好きで、おいしかったら我が家に1個買って、残りはお友達にでも分けようと思っていたわけである。
ただ、試食して「だめだこりゃ」という状態では、私に対する信頼性をなくす訳であり、私も買わない。
特に私自身ががっかりしたのは、「あなたはおいしい桃を知らない。おいしい桃は3000円から5000円を買うべきで、500円の桃がおいしいわけがない・・・」という下りな訳。
試食した分は、500円(6個入り)
味がいまいち?なのは安いからだというが、私は「なぜ、固くて・後味が悪いんだ?」ということに対し、「店頭で並んでいる桃はよいものじゃない」というもので、自分が売っているものはすばらしい。というのは、何とも腑に落ちない。
確かに、この話を枇杷に置き換えて言うと確かに一理あるのはよくわかる。
店頭で1箱1000円〜1500円だが、生産者からは2000円から3000円する。
この違いの理由はあえて割愛するが、確かに店頭で並ぶ枇杷の品質がよいか?といえば、正直Noであるのはわかる。
桃だって同じことは十分理解できる。
産直の枇杷にしろ、桃がよいのはこれも十分過ぎるほど「わかっている」
たびたび枇杷の話で非常に申し訳ないが、金額の差は基本的に「商品の状態」で決まるため味に大きな違いは無い。
しかし、今回の桃において試食の段階で印象が悪ければ、いくら上位ランクの商品がよいにしろ私は買わない。
ハイエンドがおいしいのは理解できるし、おいしくて当然だが、ローエンドもある程度万人受けすべきじゃないか?と言いたい。
普段であれば、よいと勧められれば、何となくでも買って帰る。
しかし、私にそのような気持ちにさせてくれなかった。
味ももちろんだが、相手の言葉をどうしても信用できなかったからだ。
本当に売りたいなら、試食では「最高級」を出すくらいの気構えがほしいし、それだけの自信をもってだして良いと思う。
明らかに「損してない」様に見えるところに私は良い印象を受けない。
固い桃が鮮度が高いことはわかった。
だからといって、アクが強くて後味悪い桃が良いといえば、とんでもない。
私は「熟した桃が好きなのは、痛みかけの果実が一番おいしい」ことを知っている。
そのため、鮮度が高いものがおいしいとは限らない。
人もそうだが、駆け出しの新米より、経験豊かな成熟したベテランの方がいい味を出す訳で
要は「頃合い」が悪いと「だめだ」ってことであり
桃も私には合わなかった。
ということだ。
おいしく無いことを相手に伝えるうまい言い方は
「この味は、好きな方にはたまりませんね」
というのが良いという。
つまり「好きな方には・・・略=私は好きじゃない」という意味である。
桃の良さがわからない。どうやら、まだまだのようだ。